【裁判例が語る安全衛生最新事情】第342回 甲府市・山梨県(市立小学校教諭)事件 被害者の教員へ謝罪強制はパワハラ 甲府地裁平成30年11月13日判決

2020.04.10 【安全スタッフ】
  • TL
  • ツイート
  • シェア
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

  • コメント

Ⅰ 事件の概要

 原告Xは市立小学校の教諭であり、Y1県に平成24年度に採用され、Y2市の小学校に勤務していたが、B校長からのパワーハラスメントを受けて、うつ病にり患したと主張し、休職した。

 Xは、平成24年8月26日、小学校の校区内にある地区で実施される地域防災訓練に参加するために、その会場に向かう途中、小学校の女子児童(以下「本件児童」という)の自宅を訪問しようとして立ち寄ったところ、たまたま、その女子児童が庭で飼育している飼い犬に咬まれて、右膝部犬咬創および右下腿部犬咬創の全治2週間の傷害を負った。

 ところが、B校長は、その犬咬み事故に関してその児童の父や祖父に面談した際に、Xが治療費につき保険は掛けていないのかを問い合わせて賠償を求めているかのような言動をしたことで、その父と祖父が不快に思っていると思い、事故の被害者でもあるXに対して正当な理由のない謝罪を強いた。その結果、Xはうつ病にり患して、180日間の病気休暇、その後約1カ月間休職し、他の小学校に転勤となり復職した。

 Xは、B校長の発言はパワハラであり、その不法行為の結果うつ病になったとして、Y1県、Y2市に対して国家賠償法による損害賠償請求をした。

Ⅱ 判決の要旨

1、犬咬み事故に対するB校長の対応

 Xは、犬咬み事故に関しては、全くの被害者であり、被害に遭ったことについてXに何らかの過失があったともいえない。そして動物の占有者は、動物の種類および性質に従い相当の注意をもってその管理をしていたものでない限り、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負うものであるところ(民法718条1項)、本件犬の占有者・管理者とみられる…

執筆:弁護士 外井 浩志

この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら

安全スタッフ電子版へログイン

安全スタッフ電子版は安全スタッフ購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

2020年4月15日第2352号 掲載

あわせて読みたい

ページトップ