【裁判例が語る安全衛生最新事情】第328回 住友ゴム工業事件 賠償請求へ消滅時効援用が権利濫用に 神戸地裁平成30年2月14日判決

2019.09.10 【安全スタッフ】
  • TL
  • ツイート
  • シェア
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

  • コメント

Ⅰ 事件の概要

 タイヤ製造を業とするY会社の工場に勤務していたX1ら7人の従業員(判決時には、このうち6人が死亡していたため、その相続人が22人となり、生存原告1人を合わせて23人となっている)が、退職後に製造工程で使われるタルクに含まれるアスベストなどの物質が原因で肺がんや中皮腫などが発症したとして、安全配慮義務違反によりY社に対して損害賠償請求したという事案である。

Ⅱ 判決の要旨

1、タルク肺の知見時期

 タルクによる健康被害の可能性に関しては、海外での研究を受けて、日本では、昭和24年から同35年にかけて、滑石肺に関する知見が集積していった。そして、昭和35年に施行されたじん肺法は滑石についても規定され、国内外のタルクによる健康被害の可能性に関する知見の集積状況や法令による規制状況に照らせば、タルクについてもじん肺法が施行されることには、タルクが生命・健康に対して危険性を有するものであるとの抽象的な危惧を抱かせるに足りる知見が集積していたといえる。

2、安全配慮義務の内容

 混合工程におけるタルク水溶液作製や冷却乾燥の際に…

執筆:弁護士 外井 浩志

この記事の全文は、安全スタッフ電子版会員様のみご覧いただけます。

安全スタッフ電子版へログイン

安全スタッフ電子版は安全スタッフ購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

2019年9月15日第2338号 掲載

あわせて読みたい

ページトップ