【人事学望見】第1182回 全額払い原則の不可思議 不法行為債権でも相殺許さない

2019.02.14 【労働新聞】
  • TL
  • ツイート
  • シェア
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

  • コメント

確実に回収したいんだが…

 賃金の支払い方法については、労基法24条で、通貨払い、直接払い、全額払い、毎月1回以上・定期払いの原則が適用されると定められている。このなかで論議を呼んでいるのが全額払い。いわゆる「相殺」が禁止されているとの見解は、学説上も通説だが、例外が存在するからだ。

自由な意思あるときだけ

 例外は、「労働者の自由な意思に基づくものであると認められる合理的な理由」が客観的に存在していたといえる場合である。「退職について、如何なる請求権も有しない」という提出書面の文言が適用されるか否かが争いになったのは、シンガー・ソーイングメシーン・カンパニー事件(最二小判昭48・1・19)である。

 事件のあらまし

 Y社の西日本総責任者の地位にあったAは、退職に際しY社に対して「いかなる性質の請求権も有しないことを確認する」旨の文言を記載した書面を署名して提出した。

 この書面を提出したのは、AがY社を退職後、Y社の一部門と競合関係にあるB社へ就職することが判明したこと、Aおよび部下の旅費などの経費について、書面上つじつまが合わないなど様ざまな疑惑があったからだった。…

この記事の全文は、労働新聞電子版会員様のみご覧いただけます。

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

この連載を見る:
平成31年2月18日第3197号12面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ