【撲滅!職場のパワハラ】第6回 指導との線引き(下)~判例 違法性阻却の例あり 合理的で妥当な方法なら/岸田 鑑彦

2018.08.02 【労働新聞】
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直ちに該当とは考えず

 職場のパワハラの要素「業務の適正な範囲を超えて行われること」を検討するに当たり、裁判例を取り上げる(さわぎり事件・福岡高裁平成20年8月25日判決)。

 21歳の海上自衛隊員が、上司から「お前は三曹だろ。三曹らしい仕事をしろよ」「お前は覚えが悪いな」「バカかお前は。三曹失格だ」などの継続的な誹謗中傷によりうつ病に罹患し、自殺したとして、同隊員の両親が国に対し慰謝料の支払い等を求めた事案だ。

 裁判所は、①他人に心理的負荷を過度に蓄積させるような行為(これに該当するか否かは原則として、平均的な心理的耐性を有する者を基準とする)は、原則として違法である、②例外的にその行為が合理的理由に基づいて、一般的に妥当な方法と程度で行われた場合には、正当な職務行為として違法性が阻却される場合があるとしている。…

筆者:杜若経営法律事務所 弁護士 岸田 鑑彦

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平成30年8月13日第3172号10面 掲載

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