【ブラック企業と呼ばせない!!ネットの誹謗中傷対策】第5回 削除請求の実務 2つのルートが存在 注意を要する「一部削除」/田村 裕一郎・染谷 裕大
2022.02.10
【労働新聞】
功罪比較して選択を
今回は、削除請求の手続きについて解説する。誹謗中傷投稿を削除する手段は表1のとおり、主にコンテンツプロバイダ(CP)に対する①任意の削除請求、②削除仮処分(または訴訟)の2つがある。
①任意請求には、(ア)ウェブフォームを用いた方法や(イ)テレサ書式を用いた送信防止措置依頼などがある。(ア)は口コミサイト等の削除依頼フォームを利用し、誹謗中傷投稿の削除を求めるものである。(イ)は前回解説したテレサ書式を利用し、CPに対して誹謗中傷投稿の削除を求めるものである。
①任意請求のメリットは簡易・迅速に実施することができ、費用を抑えられる点である。他方で、CP側の審査などで一定の時間を要する場合もあるし、結局削除に応じてもらえず②削除仮処分に移行せざるを得ないこともある。また、一部削除に関する問題がある。
したがって、…
筆者:多湖・岩田・田村法律事務所 弁護士 田村 裕一郎・染谷 裕大
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令和4年2月14日第3340号13面 掲載