【産業カウンセリングの現場から】第25回 「何かできるはずだ」と考えて

2012.06.01 【安全スタッフ】
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「円満な退職」の相談が

 上司や人事担当が疲弊している。企業を訪問していると、そのような印象をもつことがある。実際、「不調者の対応に追われてしまって…」あるいは「すぐに休んでしまうから業務が滞って困る。そのことで周囲に負担がかかっている」という声を聞く機会が増えてきた。私はメンタルヘルス対策支援センター以外に、いくつかの民間機関でもカウンセリング、コンサルテーション、研修などを行っているが、訪問先の企業から「円満に退職してもらうにはどうすればいいか」「これ以上、休職を繰り返してもらっては困るので辞めてもらいたいがどのように伝えればいいか」「周囲の不満が高まっていて、どうしたらいいものか悩んでいる…」との相談を受けることも多い。

 以前は、不調のために業務量が落ちた人や休職者が出ても、皆で仕事を分担して業務に滞りが生じないよう調整することができた。周囲の人にも「自分が代わりに仕事をしてあげよう」という余裕があった。しかし、昨今では多くの企業で個々人の業務量が増加しており、また業務内容も一層、複雑化、専門化しているため、それぞれが自分の仕事に手一杯で、それ以上の仕事を引き受ける余裕がない。

 企業は通常の業務が行えること、つまり「できること」を前提に回っており…

執筆:東京産業保健推進センター メンタルヘルス対策支援センター 促進員
臨床心理士 シニア産業カウンセラー 専門健康心理士 深瀬 砂織

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平成24年6月1日第2163号 掲載

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