【社労士が教える労災認定の境界線】第99回 屋根の上にあったゴミ袋を拾おうとして踏み抜き墜落し死亡

2011.02.15 【安全スタッフ】
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

災害のあらまし

 構内協力会社の(一般)労働者Aは、工場の屋根に設置してある設備の点検に行ったところ、設備から約4m離れたスレートの屋根の上に置いてあったゴミ袋(砂の入った麻袋)を発見した。

 そこで、ゴミ袋を拾おうと、わざわざ設備の周囲にある高さ90cmの鋼製の囲いを越えてゴミ袋を取りに行き、スレート屋根を踏み抜いて7m下に墜落し死亡した。

判断

 この場合は、事業主の業務命令にない行為での災害であるが、ゴミ袋を拾う善意行為は、恣意的行為とはいえず、また、積極的な私的行為ともいえないので、業務上と判断された。

解説

個々のケースで判断分かれる

 労働者の行為や行動の中には、業務または業務行為といえないし、単なる私的行為ともいえないものがあり、それが労働関係の状況や労働者の経験・性格などに応じてさまざまな形となってあらわれる。

 それらの行為が事業主の特別の業務命令などにより積極的に認められている場合には、その行為自体が担当業務行為となるものといえる。

 しかし、事業主からの…

執筆:カセ労務安全衛生事務所 所長 加瀬 修

この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら

安全スタッフ電子版へログイン

安全スタッフ電子版は安全スタッフ購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

平成23年2月15日第2132号 掲載

あわせて読みたい

ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。