企業の好事例『フォーカス』まとめ【2025年4~6月】次世代リーダー育成 企業内大学で1年間集中研修/女性活躍推進 施工管理職へ専用休憩所 ほか
このページでは、2025年4~6月に掲載した企業事例「フォーカス」の記事をまとめて紹介します。中小企業の取組みとしては、未経験者の女性を採用して現場監督へと育て上げている事例、65歳以上の再雇用者について契約更新の間隔を狭めることできめ細やかな労務管理を実現しているタクシー業者のケースなどを掲載しています。このほか、女性管理職拡大に向けて異業種4社とタッグを組んでクロスメンタリングに取り組んでいるケースなどもご紹介しております。
ギオン/次世代リーダー育成 企業内大学で1年間集中研修 拠点長の昇格要件に
総合物流会社の㈱ギオン(祇園彬之介代表取締役社長、神奈川県相模原市)は、次世代のリーダー、プロフェッショナルを育成することを目的とした企業内大学「祇園塾」を展開している。全国から20人程度の人材を募り、1年間を通じて集中的な教育を施すもの。
巴山建設/女性活躍推進 施工管理職へ専用休憩所 未経験者を一人前に
河川工事、橋梁工事などを手掛ける巴山建設㈱(東京都調布市、巴山一済代表取締役社長)は、将来の担い手確保に向けて女性の採用強化に注力している。女性活躍推進策「ともやま小町」プロジェクトでは、未経験者を施工管理職として採用する一方、現場に女性専用の休憩所を設置し、電気毛布や日焼け止めを支給している。
常光/ライフサポート休暇 多様な事由認め年3日付与 通院や学校行事に
医療機器の開発・製造・販売などの事業を営む㈱常光(東京都文京区、服部直彦代表取締役社長)は、自身の通院や家族の看護・介護に利用できる「ライフサポート休暇」を年3日間、付与している。半日単位で取得可能な特別有給休暇であり、子の学校行事へ参加したり、まだ年休のない新人が夏季休暇として取得するなど、広範な取得事由を認めている。
アステリア/“5次元”から就業場所を選択 目的は創造性の向上
ソフトウェア開発のアステリア㈱(東京都渋谷区、平野洋一郎代表取締役社長)は、本社に加えてリゾート地やバーチャル空間など計5つの“次元”をオフィスと定義し、社員がその日の就業場所を自由に選べるようにしている。目的は生産性向上で、心身が快適な環境で作業することにより、AI時代に適応する創造性を引き出そうとしている。
社会福祉法人山ゆり会/フリー保育士配置し余裕確保 複数シフト併用で
茨城県内で5つの保育園を運営する社会福祉法人山ゆり会(茨城県守谷市、松山圭一郎理事長)は、求める人材像を明確にして価値観を共有できる人材を採用しつつ、働きやすい環境と余裕のある人員体制を両立している。正職員の保育士がローテーションで始業・終業時刻が異なる複数のシフトを担う一方、契約職員の多くは標準の8時半~17時半で勤務。
パナソニック コネクト/クロスメンタリング 異業種幹部が助言者に 女性同士の交流促す
パナソニック コネクト㈱(東京都中央区、樋口泰行代表取締役 執行役員 プレジデント・CEO)は、2023年度から女性のキャリア開発施策として、他社と合同で「異業種クロスメンタリング」を展開している。
鹿島建設/移動式安全体感施設 全国の工事現場へ“出張訓練” 危険感じる能力養う
総合建設会社の鹿島建設㈱(天野裕正社長、東京都港区)は、全国の現場で働く技能者・技術者の安全教育を目的とした“出張訓練”を昨年度から始めている。機械の巻き込まれや感電、墜落災害などを疑似体験できる機器とVR装置を搭載した移動式安全体感訓練施設「Kajima Safety Caravan」を派遣し、現場作業に潜む危険と安全を確保するための要点を教える。
SOMPOひまわり生命/自律的キャリア形成 異動で5コース選択制 残留でも理由表明を
社員の自律的キャリア形成をめざすSOMPOひまわり生命保険㈱(東京都千代田区、久米康樹代表取締役社長)は今年4月、人事異動について一人ひとりが毎年スタンスを明らかにする制度を導入した。
アイエスエフネット/短時間正社員 高度エンジニアの活用推進 業績賞与で成果反映
ITインフラ企業の㈱アイエスエフネット(東京都港区、渡邉幸義代表取締役)は、優れたスキルと経験を持ちながら働く時間に制約のあるITエンジニアの活用・活躍を目的に、「ショート正社員」の採用を強化している。社会保険の加入要件を満たす月120時間以上の勤務を条件に、ロールモデルとなり得るリーダーの中途採用をめざしているもの。
ガスパル/健康経営施策 平均歩数でポイント付与 運動の習慣化狙いに
大東建託グループの㈱ガスパル(東京都品川区、橋本俊昭代表取締役社長)は、健康経営施策の一環として従業員参加型のキャンペーンを毎年開催している。開始初年度はBMI22以上の従業員から「脂肪を買い取る」減量イベントに取り組み、現在は1日の平均歩数でポイントを付与するウォーキング支援策を展開。
弥生交通/定年後再雇用 年齢制限設けず更新間隔短縮 処遇含め同一条件で
km(国際自動車)グループの弥生交通㈱(雨宮和義代表取締役社長)は、65歳定年制を採用し、再雇用にも年齢制限を設けないなど、シニア層が働きやすい環境を整えている。ニーズに合わせて始業・終業時刻を柔軟に選択できるほか、月給は固定して売上げによる変動は賞与で還元。
JR東日本/特定技能 試験合格支援へ研修開く 担い手不足解消策で
東日本旅客鉄道㈱(東京都渋谷区、JR東日本、喜㔟陽一代表取締役社長)は今年、線路や車両メンテナンス業務などの要員確保に向けて、特定技能制度を活用した外国人材の育成を開始した。海外から一定の日本語能力を有する人材を招き、特定技能1号・鉄道分野の試験合格を支援する研修を行うもの。