機械式駐車場の死亡労災で送検 中央労基署
2022.11.04
【労働新聞 ニュース】
東京・中央労働基準監督署(稲員央署長)は、機械式駐車装置の調整を行わせるに当たり、労働者に危険が及ぶおそれがあったにもかかわらず機械の運転を停止しなかったとして、装置の製造・管理を行う業者と同社サービスセンター所長代理を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで東京地検に書類送検した。昨年9月、地下駐車場の装置内部で労働者が構成部材に挟まれて死亡する労働災害が発生している。
装置内部では自動車を乗せたパレットとおもりがチェーンでつるべ状に吊られていた。別の労働者がパレットを上昇させたことでおもりが降下し、下にいた労働者が床面との間に挟まれた。
同労基署によると、被災者らは複数人で現場を回り、装置の定期メンテナンスを行っていた。ビルごとに構造が違うこともあり、労働者間の連絡調整が上手くいっていなかったとみている。同種の駐車装置での事故を防ぐため、業界団体と連携を図っていくとした。
【令和4年9月27日送検】
令和4年11月7日第3375号4面 掲載