【人事学望見】第1023回 能力不足に対する解雇の有効性 中途採用者には認定例が数多い

2015.09.28 【労働新聞】

要求されるコストパフォーマンス

 裁判所では、長期雇用システムの下で勤務する労働者については、単に能力不足、成績不良というだけでなく、その程度が重要なものか、改善の機会を与えたか、改善の見込みがないかなどを慎重に判断し、容易に解雇を認めない事例もある(厚生労働省「雇用指針」)。

判断される向上の見込み

 「能力不足を理由とする解雇の典型的なケースにセガ・エンタープライゼス事件がある。判決では、就業規則の解雇も他の解雇事由が限定的であることから、平均的な水準に達していないというだけでは不十分であり、著しく労働能力が劣り、しかも向上の見込みがないときでなければならないというべきであるとしている。会社が考えるような適応能力のない社員は退職してもらう、という至極真っ当な理屈は通用しない。嘆かわしい時代になったものだ」

 こう嘆息した横森人事課長は、それもこれも判例法理を法文化した労働契約法16条の「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当として是認することができない場合は権利の濫用として無効とする」という解雇権濫用法理の悪影響に基づいている、といい切った。…

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掲載 : 労働新聞 平成27年9月28日第3034号12面

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