【人事学望見】第1293回 労働者の健康保持義務 日々の生活で可能な限り努める

2021.06.17 【労働新聞】
  • TL
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

ワクチンじゃなくて健診です!

 使用者には、労働者の生命や身体等の安全、健康に配慮する義務(労契法5条)がある。この安全配慮義務を適切に履行するためには、使用者は労働者の健康状態を正確に把握しておかなければならない。労働者もまた自らの健康を回復することに努める義務がある。

健診の指摘守らず発症か

 労働者自身にも日々の生活において可能な限り健康保持に努めるのは当然、と指摘されたのは榎並工務店(脳梗塞死損害賠償)事件(大阪高判平15・5・29)である。

事件のあらまし

 亡Aは、昭和32年に中学を卒業後溶接工として働き、平成5年9月、Yに就職したが平成8年5月21日から23日までの3日間、夜間作業に従事していたところ、鉄紛が目に突き刺さる事故に遭い、その激痛のため十分な睡眠が取れないまま同25日に出勤し、溶接作業中に脳梗塞を発症して同29日に死亡した。Aの妻であるB子、子であるCおよびDは、Yに安全配慮義務違反があったとB子に5000万円余、C、Dにそれぞれ2500万円余の損害賠償を請求した。

 第一審(大阪地判平14・4・15)は安全配慮義務違反を認める一方、Aにも持病がありながら治療を受けなかった過失があるとして原告らに請求額の3分の1に当たる損害賠償額の支払いを命じた。Yは安全配慮義務違反はなかったとし、原告らは過失割合を不服とし控訴した。

判決の要旨

 Aは夜間勤務で事故に遭い、2日後に突然年休を取ったものであるところ、…

この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

この連載を見る:
令和3年6月28日第3310号12面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ