【開始(2018/4/1)直前 無期転換への羅針盤~重要性増す均衡処遇を視野に~】第18回 最新判例②/倉重 公太朗

2017.05.22 【労働新聞】

定年後再雇用者に対する賃下げについて東京地裁が「労契法20条違反」として世間を一時賑わせた長澤運輸事件は、その後の高裁判決で判断が逆転することになる。定年後の賃下げは「公知の事実」と踏み込んだ判決を筆者も妥当とみているが、厚生労働省の審議会で同省の事務方も同様の発言を行っていることはあまり知られていない。

定年後賃下げは常識 高年法による公知の事実

◆地裁→高裁で判断が逆転

3 長澤運輸事件(東京地判平28 ・5・13、東京高判平28・11・2)

(1)地裁判決

 前回同様、運送系の事案で、原告は「撒車」(バラセメントタンク車)と呼ぶ車両の運転手。定年後も定年前と同様の業務に就いていた。会社の規模は従業員66人、車両54台と小さく、職種変更や全国規模の配置転換などは見込めない点がハマキョウレックス事件とは異なる。

 本件では、定年前後の業務が同じだったにもかかわらず、給与が定年前の約8割に減額されたことが労契法20条違反かどうかが争われた。…

筆者:安西法律事務所 弁護士 倉重 公太朗

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掲載 : 労働新聞 平成29年5月22日第3113号11面

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