【歴史と事例から学ぶ!賃金制度設計】第10回 パートタイマーの賃金② 最賃アップが昇給相殺 能力部分は別分けも一手/西村 純

2022.10.13 【労働新聞】
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同僚との処遇差に敏感

 前回に引き続き今回もパートタイマーの賃金について取り上げる。パートタイマーが、日々の業務運営において貴重な戦力となっている職場は少なくない。すでに多くの研究で指摘されているように、職場で基幹的な業務を担当しているパートタイマーもいる。人数という量的な面に加えて、質的な面でもなくてはならない存在となっている。

 賃金は働きぶりに対する反対給付であるから、質的な基幹化が進めば、賃金制度もそれに対応させていく必要がある。具体的には個人の能力を賃金に反映させる必要が出てくる。高度な仕事に従事している者とそうでない者が同じ賃金では、社員のなかに不満を持つ者が出てくるであろう。このことは、正社員だけではなく、パートタイマーにおいても当てはまることである。事実、あるサービス業の企業の組合は、パートタイマーは、同僚との賃金差について「正社員以上に敏感である」と話す。「1円、2円」といったわずかな差であっても、働きぶりが処遇に反映されていることは、彼らや彼女らにとって重要なことなのである。

 こうした意識が芽生える背景には、…

筆者:労働政策研究・研修機構 副主任研究員 西村 純

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令和4年10月17日第3372号11面 掲載

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