【歴史と事例から学ぶ! 賃金制度設計】第1回 議論が混乱する背景 共通理解のなさが原因 「Job型」で見直し進む/西村 純

2022.07.28 【労働新聞】
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一昔前も同様の問題が

 今号から20回にわたり賃金に関する連載を執筆することとなった。労使にとっての望ましい賃金の構築の一助となれば幸いである。第1回目の今回は、イントロダクションとして、賃金を巡る議論の混乱について考えてみたい。

 賃金制度の見直しを考える企業が増加している。多くの企業はどのような制度が望ましいのかについて、頭を悩ませながら自社の制度の改訂を進めていると思われる。1990年代半ばから2000年代前半にかけての「成果主義」においても、多くの企業が賃金制度の見直しを実施した。そして、現在は「Job型」という掛け声の下で賃金制度の見直しが行われている。

 厚生労働省の「就労条件総合調査」では、定期的に賃金制度の見直しを実施した企業の割合を調べている()。1000人以上の企業の状況について見てみると、04年や07年の調査では、過去3年に制度の見直し(調査の文言では改定)を実施した企業はそれぞれ61.1%と56.5%となっている。「成果主義」の導入が検討されていた時期と重なっており、多くの企業が自社の制度を見直していたことが分かる。その後、見直す企業の割合は減少するものの、17年に再び増加傾向を見せている。この時期は企業が「Job型」制度への意向をめざし始めた時期と重なる。このことから、制度の見直しの機運が再び高まっていることが窺われる。

 さて、今流行りの「Job型」がめざす方向性として、「年功ではなく成果や能力に応じた賃金」の導入が謳われることが散見される。研究上の立場からするとこの理解は誤っている。「Job型」と呼ばれる社会、具体的には…

筆者:労働政策研究・研修機構 副主任研究員 西村 純

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令和4年8月1日第3363号11面 掲載

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