【人事学望見】第1291回 使用者による労働条件変更 労働者の同意なく一方的は無効

2021.06.03 【労働新聞】
  • TL
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

勝手に手をつけるな!

 使用者が労働条件を労働者の同意なく変更することはできない。個別に同意を得ることが原則だが、労働協約に基づくもの、また転勤命令というような指揮命令権の範囲内での変更については、労働者からその都度、個別に同意を得る必要はないとされている。

最重要事項 賃金聖域なり

 業績が悪化すると基本的な労働条件である賃金カットに手を染めることがあり勝ちだが、チェース・マンハッタン銀行事件(東京地判平6・9・14)はまさにその典型例だった。

事件のあらまし

 Aらは、米国系銀行のYに雇用され、在日支店において勤務する従業員である。Yは、平成3年、業績悪化による合理化策として、賃金調整を行い、従業員の月例賃金、一時金および退職金の平均30%を一方的に減額した。Yはこの全面的な減額措置について、①経営危機に対応する合理化の一環としてやむを得ない②賃金規程6条に基づくもの③整理解雇回避策の一環である④組合が労使協議会への出席を拒否したことをその理由として主張した。

判決の要旨

 労働契約において賃金は最も重要な労働条件としての契約要素であることはいうまでもなく、これを従業員の同意を得ることなく一方的に不利益に変更することはできない。

 この意味において本件賃金調整は、…

この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

この連載を見る:
令和3年6月14日第3308号12面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ