改善基準告示違反 休憩指導に従わず 国交省が報告書

2019.03.14 【安全スタッフ ニュース】
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 国土交通省はこのほど、「事業用自動車事故調査委員会の調査報告書」を公表した。多数の死傷者を出すなど社会的影響が大きいとされる特別重要調査では、大型トラックの衝突事故の原因と再発防止策にスポットを当てている。事故を発生させた運送会社では、極めて多くの運転者に拘束時間超過などの改善基準告示違反が確認されており、運行管理体制が適切に構築されていなかったと指摘した。運転者は、運行管理者から指示された休憩地点で休憩するよう指導されていたが、従っていなかったことから結果的に運行管理者の指導が徹底されていなかったとみている。

 事故は平成29年8月、徳島県鳴門市の徳島自動車道で、大型トラックが生活雑貨など約6.8トンを積載して走行中、路側帯に駐車していたマイクロバスに衝突したもの。バスの運転者など2人が死亡し、14人が重軽傷を負った。

 同運転者は、改善基準告示違反の状態で勤務していたのに加えて、真夏で気温や湿度が高いなかで、荷物の積込みなどの作業を3カ所で6時間を超えて行っていたという。このため、疲労が蓄積して居眠り運転となったと分析している。

 再発防止策としては、運転者が運転中に疲労などを感じた場合は、車両を止め、運行管理者に報告して指示を受けるよう指導することを明記。気温や湿度が高い状況下での荷積みなどの作業は、休憩時間などを確実に取るよう指示するなどの対応が必要とした。

平成31年3月15日第2326号 掲載

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