【特集1】暑さを可視化し注意報発令 気象計とライブカメラで見守る 不安全状態の発見にも活用/大東建託
大東建託は、ライブカメラと気象計を組み合わせた熱中症予防の取組みを進めている。リアルタイムで測定した暑さ指数に応じてアラートを出し、現場管理者と作業する人へ熱中症への注意を促すとともに、体調不良などの異常をいち早く発見し、迅速な初期対応を行う。安全を見守るカメラは不安全行動や不安全状態を見つけるのにも役立てており、DXの技術と意識啓発の取組みによって、安心して働くことのできる現場づくりに努めている。
リアルタイムでWBGTを把握
屋外作業が中心の建設現場では、夏季の熱中症防止が最重要課題のひとつとなっている。厚生労働省の分析によると、過去4年間に全国で発生した熱中症死亡災害のうち、発見の遅れで重篤化したものが78件、異常時の対応不備が41件。初期症状のまま放置されたケースや対応が不適切だったケースが目立ち、気候変動の影響で今後、被災者数がさらに増加することが懸念されている。今年6月には労働安全衛生規則が改正され、早期発見のための体制整備、重篤化を防ぐ措置の実施手順作成、関係作業者への周知の3点が事業者の新たな措置として加わった。
大東建託では安衛則の改正前から建設現場での熱中症対策を推進しており、5月に開催した記者向け説明会では、安全品質管理部の榊原啓二部長が、「啓発」「見守り」「予防」の観点から取り組む今夏の施策を説明した。見守りについては、新たにライブカメラと気象計を活用したアラートシステムを導入。約8年前から国内の現場にライブカメラを設置し、現場の見守りや労働災害発生のリスクが高い作業時の異常確認を行ってきたが、今年は試行的に、…
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