指切断の災害報告せず送検 足立労基署
2024.10.15
【労働新聞 ニュース】
東京・足立労働基準監督署(田中宏治署長)は、労働者が食肉加工機械で指を切断した労働災害に関連して、食肉加工や卸売を営む㈱SR商事(東京都足立区)と同社代表取締役を労働安全衛生法第100条(報告等)違反の疑いで東京地検に書類送検した。労働者死傷病報告を遅滞なく提出しなかった疑い。
労災は令和4年12月に、同社の食肉加工場で発生した。労働者が大きな肉の塊を自動スライサーにかける業務に従事していたところ、左手の親指を切断する休業約4カ月のケガを負った。労働者は事故発生当時、入職してから1年未満だった。
同労基署は違反発覚の端緒について、被災した労働者からの情報提供としている。事故があったスライサーの安全対策に不備はなく、雇入れ時に安全教育を行っていないなどの違反も確認していない。
【令和6年9月24日送検】
令和6年10月14日第3468号4面 掲載