リニア工事で労災 3週間以上報告せず送検 飯田労基署

2023.07.31 【労働新聞 ニュース】
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 長野・飯田労働基準監督署(中野博文署長)は、労働者死傷病報告書を遅滞なく提出しなかったとして、建設業の成豊建設㈱(東京都渋谷区)と同社作業所長を労働安全衛生法第100条(報告等)違反の疑いで長野地検飯田支部に書類送検した。リニア中央新幹線関連の工事現場で起きた労働災害について、3週間以上報告を怠った疑い。

 労災は今年4月20日に、飯田市内のトンネル建設工事現場で発生。労働者が、地盤を爆破するためのダイナマイトを挿入する穴を開けていたところ、トンネル壁面上部からコンクリート片が落下してぶつかり、休業4日以上の負傷をした。

 同労基署によると、労災発生から3週間後の5月12日に、元請の共同事業体から同労基署に労災発生の連絡があった。3日後の5月15日になって、同社から報告書が提出されたという。同労基署は提出が遅れた理由を明らかにしていないが、「労災をかくす意図は明確だった」としている。

 今後、リニア工事関係者に対し、労災かくしや労災の防止に関して、要請を幅広く行っていくとしている。

【令和5年7月14日送検】

令和5年8月7日第3411号4面 掲載

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