【人事学望見】第1250回 私生活上の非行と懲戒 企業の体面著しく汚したか否か

2020.07.16 【労働新聞】
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

まさか社員がくわだてるとは!

 相も変わらず痴漢行為が新聞種となっているが、過去の裁判例には信じ難いものがある。鉄道会社の従業員が、勤める会社の電車内で痴漢嫌疑で逮捕され、懲戒処分に付されたというもの。私生活上の非行については、使用者の支配の及ぶところではない、とする見解がある。

自社電車内の痴漢も不可

 駅係員が同じ会社の電車内で痴漢行為をしたと逮捕された。罰金20万円の略式命令を受けたため、会社の社会的信用を失墜させたとして諭旨解雇処分に付されてしまった。その処分の是非をめぐって争いになったのは東京メトロ事件(東京地判平27・12・25)である。

事件のあらまし

 旅客鉄道業を営むY社と雇用契約を締結したAが、自社の通勤電車内で痴漢行為をしたと逮捕され、略式命令を受けたことから、諭旨解雇処分に付され、平成26年4月25日付で解雇された。Aはこれを不当として、処分の無効と賃金の支払いを求めて提訴。

判決の要旨

 本件行為はAが電車の中で5ないし6分にわたって…

この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

この連載を見る:
令和2年7月27日第3266号12面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。