【特別寄稿】福島原発―事故に学ぶ安全管理/甲斐 常逸・東内 一明

2013.07.01 【安全スタッフ】
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1.はじめに

 東北地方太平洋沖地震に伴う津波による東京電力福島第一原子力発電所事故の影響は、時間的、空間的、コスト的大きさのどれをとっても空前のものであり、その後の日本のエネルギー政策に与える影響も絶大であった。

 その内容はマスコミで種々報道され、既に周知のことであると思われるが、今一度技術的な面から、特に初期の事故対応の問題点を以下に指摘し、今後の安全管理のあり方の参考とする。

2.原子炉の冷却装置と事故の状況

 今回水素爆発を起こした1号機と3号機の原子炉の構造図を図に示す。通常時は、ウラン燃料の燃焼により原子炉の圧力容器内で発生した熱は、蒸気により、タービンのほうへポンプによって運ばれ、発電し、かつ冷却される。

 しかし今回、地震により、通常使われている外部からの電力が遮断されただけではなく、津波により、このポンプおよび外部電力喪失時にポンプなどを動かす非常用ディーゼル発電機が故障したため、このメーン系では冷却できなくなり、緊急冷却系に頼らざるを得なくなった。…

執筆:工学博士(原子核工学) 甲斐 常逸
労務安全監査センター 代表 東内 一明

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平成25年7月1日第2189号 掲載

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