「推進工法」は遠隔操作で ずい道工事の死亡災害受け 業界団体へ対策徹底を要請 厚労省

2014.10.01 【安全スタッフ ニュース】
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 厚生労働省は、推進工法を使ったずい道建設工事で発生した死亡災害を踏まえ、建設業労働災害防止協会などに災害防止対策の徹底を要請した。推進工法とは、地中に水道管や下水管を埋設する際に使われる工法で、地面に掘った立坑に掘進機を降ろし、地中を横に掘削しながら管を埋め込んでいく工法。平成24年10月に高知県内の下水管渠築造現場で発生した災害で、掘進機内の排泥バルブから土砂と水が噴出し、掘進機内部で土砂分別中の作業者2人が溺死している。

 要請では、労働安全衛生法に定められた地山の事前調査などを徹底することを前提に置いたうえで、異常時のリスクに備えた掘進機を選定するよう事業者が配慮するよう求めている。

 例えば、坑内を歩いて移動するのが困難な場合には、地上から遠隔操作が可能な機械を選ぶことで坑内作業の減少に努めることとした。また、異常時に警報を出して排泥バルブが開かない構造のもの、エアーコンプレッサーの故障に備えて十分な容量の予備タンクを備えたものなど、リスクを減らす例を示している。

 高知県内で発生した災害では今年8月18日、高知労働基準監督署が施工に関わった2社を安衛法違反の疑いで高知地検に書類送検した。掘削箇所の地質の観察と記録、さらに掘進機内部の安全を確認するための巡視を全く行っていなかったことが分かっている。

平成26年10月1日第2219号 掲載

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