【特集2】動作の専門家が転倒予防指導 小売業店舗で「1分間体操」展開 行動災害減少へ活躍の場を広げる/日本理学療法士協会&イオン・イオンリテール
2024.06.26
【安全スタッフ 特集】
職場での転倒や腰痛などの行動災害防止に、動作の専門家である理学療法士のノウハウ活用が期待されている。(公社)日本理学療法士協会(斉藤秀之会長)では昨年、大手小売業のイオンとイオンリテールと協働で、従業員の転倒予防のための1分間体操を作成し、転倒減少につなげた。働く高年齢者が増えるなかで、今後も事業場との関わりを広げながら、転倒・腰痛・膝痛などの課題解決へ向けた支援を展開していくという。
作業行動起因の労災が増加
厚生労働省によると、令和4年に発生した休業4日以上の労働災害は13万2355人で、そのうち「転倒」は3万5295人、腰痛などの「動作の反動・無理な動作」は2万879人で全体の4割を超え、増加を続けている。第14次労働災害防止計画では、これらの災害を防ぐためのアプローチとして、運動指導をする専門家の活用が新たに挙げられた。
筋力やバランス能力など、加齢に伴って衰える身体機能をストレッチや運動を通じて維持しようというもので、動作の専門家として運動療法を実施する理学療法士にも注目が集まっている。
「もも上げ」運動でつまずき予防
理学療法士とは医療専門職である理学療法士の国家資格で、…
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2024年7月1日第2453号 掲載