【裁判例が語る安全衛生最新事情】第229回 三菱重工業下関造船所事件① じん肺り患はないとした一審判決覆す 広島高裁平成26年9月24日判決

2015.07.15 【安全スタッフ】

Ⅰ 事件の概要

 原告X1ないしX5は、被告Y社の下関造船所内で作業に従事していた下請会社または孫請会社の従業員ら、またはその相続人である。X1らは、下関造船所内での作業によりアスベスト粉じんにばく露した結果、じん肺にり患したとして、Y社に対して安全配慮義務違反を理由とする損害賠償請求訴訟を提起した。第一審判決(山口地裁下関支部平成23年6月27日判決)は、①粉じんのばく露自体は否定できないが高濃度ばく露とまでは認められない、②下請従業員らはじん肺管理区分決定を受けているので、じん肺にり患したことにつき一定の推定が働くが、そのCT画像にはじん肺所見が認められないから直ちにじん肺り患を認定することはできず、そのほかにじん肺り患を基礎づける的確な証拠はなく、じん肺にり患していると認定するには足りないとしてX1らの請求をいずれも棄却した。本件はその控訴審判決である。…

執筆:弁護士 外井 浩志

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掲載 : 安全スタッフ 平成27年7月15日第2238号

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