【事故防止 人の問題を考える】第201回 これからの労働災害防止を考える②
2025.04.25
【安全スタッフ】
作業手順書で危険を見える化
前回に続き、労働災害のさらなる減少に向け、過去を学び、今後の現場の安全活動の取組みの方向について考えていきます。今回は、昭和56年~平成8年、建設業の死亡災害下げ止まり時代の話です。
◎昭和58年
当時の現場:朝礼時のKY活動なし
私は、学校を卒業後、ゼネコンに入社し、すぐに現場に配属されました。最初の現場は本州四国連絡橋工事で、島での高架橋工事を担当しました。
そこでの現場の朝の様子を紹介します。
朝一番、現場関係者全員が集まってラジオ体操を行います。その後、朝礼が行われます。これは今と同じです。朝礼では、所長など工事担当責任者が、現場関係者に安全に作業を進めることの重要性を説くことが多かったです。当時も、安全に作業を進めることは重要でした。ただ、それが終われば朝礼は終わり。作業班ごとに作業前打ち合わせが行われる場合もありましたが、KY(危険予知)活動はありませんでした。
・玉掛ワイヤーと台付けワイヤーが倉庫に混在
当時、現場の倉庫には、…
執筆:労働安全衛生総合研究所 安全研究領域特任研究員 高木 元也
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2025年5月1日第2473号 掲載