【「もしも…」に備えるメンタルヘルス対策】第12回 コミュニケーション 聞き方や伝え方を工夫 練習すれば誰でもできる/長濱 さつ絵

2024.03.28 【労働新聞】
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相手の言葉をオウム返しに

 コミュニケーションのスキルは職場環境を改善し、職場の風通しを良くするために必須である。スキルは練習すれば誰でも向上するもので、職場の心理的安全性確保にもつながる。日々進歩している分野なので、職場でコミュニケーションスキル向上のワークショップを開く意義は大きい。

 職場のみならず家庭や友人関係でも役に立つコミュニケーションスキルの一覧を別表1に示す。一番の基本、傾聴法から説明したい。傾聴法は相手の言葉を受け止める基本である。相手の言葉をそのままオウム返しにする。「今日はなんだか調子が出ないんですよね」→「今日はなんだか調子が出ないんだね」。「頑張ったのに仕事が上手くいかなかったんです」→「頑張ったのに仕事が上手くいかなかったんだね」。このとき、「え、なんで?」とか、「そんなことないんじゃない?」と返すと、気持ちを受け止めてもらえなかったと思われることがある。傾聴法は自分の気持ちを受け止めてもらえたという安心感を与える。

別表1 職場で役立つコミュニケーションスキル

・傾聴法
・積極的傾聴法
・アイメッセージ
・アサーション
・コーチング
・カウンセリング
・動機付け
・リフレーム

 積極的傾聴法は、傾聴法にプラスアルファを付け加える。「今日はなんだか調子が出ないんだね、それは大変だったね」、「頑張ったのに仕事が上手くいかなかったんだね、それは辛かったね」という調子である。相手の気持ちを想像するので間違うこともあるが、分かろうとしているこちらの頑張りが相手に伝わる。まったく相手の気持ちが想像できないときは、相手の次の言葉を待つ。

 自分の意見を言いたくなったらアイメッセージを用いる。「そんなことないんじゃない?」ではなく、「上手くできていたと(私は)思うけれど、あなたは自分の仕事が上手くいかなかったと思っているんだね」。ネガティブなことを指摘するときもアイメッセージを用いる。たとえば、…

筆者:長濱産業医事務所 代表社員・医学博士 長濱 さつ絵

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令和6年4月1日第3443号13面 掲載

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