【人的資本経営期のHR用語集】第29回 評価エラー 中心化や逆算化も 過誤を生む行動で/木谷 宏

2023.04.06 【労働新聞】
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自信なければ甘くなり

 人は人を評価できるのか。この問いは上司のみならず、評価される側にも常に付きまとう。100メートル競走を電子機器で計測するのとは異なり、人間が公正な人事評価を行うためにはさまざまな工夫が欠かせない。さもなければ、評価は行わないかAIに任せる他に術はない。評価制度の設計においては、①評価目的の共有、②明快な基準と方法の設定、③相互の信頼関係の構築が必要である。そして実際の評価を行う際には、評価の公平性と客観性を確保するための仕組み、つまり評価者によるエラー(過誤)と評価者間の不均衡を回避する仕組みが重要になる。

 評価の過誤を生む、評価者がとりやすい行動は社会心理学の知見からも数多く指摘されている。まず、被評価者の特定の行動や結果などに著しく優れた点や劣った点があると、他の評価項目や全体が影響を受けること(ハロー効果)が良く知られている。また、関係がありそうな考課要素や事柄を意識的に関連付けて評価したり(論理的誤差)、評価者の自信欠如によって評価が甘くなる(寛大化傾向)、あるいは辛くなる(厳格化傾向)こともある。さらに、…

筆者:県立広島大学大学院 経営管理研究科 教授 木谷 宏

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令和5年4月10日第3396号12面 掲載

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