脳疾患で違反発覚 長時間労働で送検 江戸川労基署

2016.06.18 【安全スタッフ ニュース】
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 東京・江戸川労働基準監督署は、トラック運転者に対して月120時間を超える違法な長時間労働を行わせたとして、山元運輸㈲(東京都江戸川区)と同社代表取締役を労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで東京地検に書類送検した。運転者が脳疾患で死亡したのを契機に立入調査を実施したところ、36協定を届け出ていなかったことが分かり司法処分に踏み切った。

 平成25年7月、東名高速道路のパーキングエリア内で、同社のトラック運転者(当時67歳)が駐車中のトラックの運転席で倒れているのがみつかった。意識不明の状態で病院に搬送されたが、翌日脳出血により死亡した。建築資材を輸送途中だった。

 同社は、数年前に締結した36協定を更新せずに未届けのままで、25年6月2日~7月24日の期間、1日8時間を超えて1日につき最大14時間5分、1月につき最大218時間45分の違法な時間外労働に従事させていた。死亡直前の2日間に関しては、いずれも1日24時間拘束の状態だったという。

 同社は22年11月にもトラック運転者の死亡事故を起こしており、同労基署が長時間労働と36協定の限度超えで是正指導を行った経緯がある。

 36協定の届出を怠っていたことについて、同社取締役は「労基署が来たらやればいいと考えていた」などと供述しているという。

平成28年6月15日第2260号 掲載

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