企業の好事例『フォーカス』まとめ【2025年1~3月】技能向上プロジェクト 全員参加で“製品づくり”/ボス任用へ2段階の登竜門 役割学ぶ機会制度化 ほか
このページでは、2025年1~3月に掲載した企業事例「フォーカス」の記事をまとめて紹介します。事務職や営業職の社員を交えてものづくりに取り組んで技能向上に努めている町工場、企業内保育所を設置して女性活躍を推進している産廃業者などの事例を掲載しています。海外売上げ比率が高まるなか、人事制度の”グローバル統一”に取り組んだケースも。
葵製作所/技能向上プロジェクト 全員参加で“製品づくり” 営業ら含め長期研修
総合板金加工業の㈱葵製作所(東京都八王子市、長谷川薫代表取締役)は、営業職や事務職も含む全社員参加の「技能向上プロジェクト」に取り組んでいる。年1回、社内研修の一環としてテーマに応じた“製品づくり”に挑むもの。
トラスコ中山/ボス任用へ2段階の登竜門 役割学ぶ機会制度化
“ボス”をめざすには、まずその役割・業務内容をよく知ってから――。機械工具卸売商社のトラスコ中山㈱(東京都港区、中山哲也代表取締役社長)は、課長、支店長、センター長以上の責任者に立候補制を敷くなか、事前にマネジメント業務の一部を学べる「マネチャレ制度」を導入した。
キヤノンマーケティングジャパン/キャリア形成支援 2年次・5年次に全員面談 「不幸な退職」防ぐ
キヤノンマーケティングジャパン㈱(東京都港区、足立正親代表取締役社長)は、入社2年次および5年次の全員に面談を実施するなど、若手のキャリア支援策を推し進めている。3年以内離職率の急な上昇を機に“不幸な退職”を防ぐべく始めた取組み。
タイヨー/人材確保へ企業内保育所開く 女性比率は4割弱に
産業廃棄物処理業の㈱タイヨー(広島県広島市、元山琢然代表取締役社長)では、企業内保育所の設置やユニフォームの刷新などによって女性が活躍しやすい環境づくりを推進している。保育所は、社員の利用料が無料なうえ、最長で19時半まで子どもを預けられることが好評で、入所希望が絶えない状況だ。
ダイナム/エンゲージメント向上 3泊4日で「人生大学」 理念学んで心機一転
パチンコホール・チェーン大手の㈱ダイナム(東京都荒川区、保坂明代表取締役)は、社員が自身の生活やキャリアを見つめ直す機会として、宿泊型研修「人生大学」を20年以上続けている。一度に30~35人が参加する3泊4日のプログラムを月2~3回開催し、全正社員に随時、受講していってもらうもの。
横河電機/グローバル人事制度 柔軟なポスト変更へ範囲給 管理職層に職務基準
横河電機㈱(奈良寿取締役代表執行役社長、東京都武蔵野市)では、グローバルでの人事制度の統一をめざし、管理職層と非管理職層の最上位グレードにポジション基準を採用している。
大和ハウス工業/下請技能者 日額最大で2000円加算 人材確保へ処遇改善
大和ハウス工業㈱(芳井敬一代表取締役社長、大阪府大阪市)は、今年4月から自社の建設現場で働く下請の技能者を対象に「技能者キャリアアップ制度」を導入する。国による能力評価の結果と独自に優秀者を認定する制度を活用し、1日当たり最大2000円の手当を支給する仕組み。
三井住友海上火災保険/17時退社 課長が集まり推進チーム 日常業務のムダ探る
三井住友海上火災保険㈱(舩曵真一郎取締役社長、東京都千代田区)は昨年4月、経営目標として「定時(17時)退社」を掲げ、本社の課長による推進チームを結成した。
ツムラ/漢方マイスター 500人養成へウェブ教育強化 MR全員に難関試験
㈱ツムラ(東京都港区、加藤照和代表取締役社長CEO)は、社内資格「ツムラ漢方マイスター」の認定者を500人に増やす目標を掲げ、教育体制の強化を進めてきた。漢方に精通したMRを認定するマイスターは、年1回のレベル確認試験で対象者を選抜し、1年かけて養成していくもの。
ジェイコムハート/特例子会社 グループ拠点へ常駐化推進 評価・昇給で成長促す
J:COMグループの特例子会社である㈱ジェイコムハート(岡田友利代表取締役社長、東京都千代田区)は、グループの拠点での勤務を前提に障害者を新規採用する「常駐化」の取組みを進めている。受入れ先となる拠点に業務を切り出してもらい、併せて障害者をサポートする「管理者」を配置する。
トモヱ乳業/基本99講座を全社で学習 各部署が手作り教材
トモヱ乳業㈱(中田俊之代表取締役社長、茨城県古河市)は、全社的に業務の基本を学ぶ「TMS」という取組みを展開している。製造技術にかかる基礎知識を中心に15コース99講座のテキストを手作りし、社内の端末を通じて従業員の誰もが学べる体制を築いているもの。