【安全衛生対策の新展開】第10回 東電福島第一原発 作業員の健康対策(6) 250ミリ適用を限定 冷却機能喪失時など/高﨑 真一
2012.03.19
【労働新聞】
経産省等は収束重視
11 特例省令の改正
(1)東電福島第一原発における応急の作業の進捗により、原子力災害の拡大(敷地外への異常な放射性物質の放出)を防止するための作業が限定されてきたことから、安全衛生行政では、特例省令の一部を改正し、緊急作業時の被ばく限度を250mSvとする場合を、厚生労働大臣が定める場合に限定することが適当であると判断した。
(2)そもそも厚生労働省と経済産業省とは、被ばく基準に対する見方が異なる。厚生労働省は作業員の安全・健康を守ることを使命とし、放射線への被ばくは、人体に影響を与え、健康リスクが生じることから、作業員の被ばく線量は可能な限り低く抑えるべきとの立場に立つ。他方、…
筆者:厚生労働省 安全衛生部 計画課長 高﨑 真一
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平成24年3月19日第2865号4面 掲載