近年の課題に対応した目標を設定

　厚生労働省は、職場の労働災害防止を推進するため、昭和33年から労働災害防止計画（５カ年計画）を策定しています。当初、戦後の高度成長期における産業災害、職業性疾病の急増を踏まえ策定されました。

　令和５年４月からは、新たな５カ年計画、第14次労働災害防止計画（令和５年度～令和９年度）がスタートし、約７カ月が経過しました。

　そこで、今回から数回にかけて、この第14次労働災害防止計画に書かれている内容を、できる限り分かりやすく解説していきます。

　今回は、全体の概要を簡潔にまとめ、次回以降は、安全衛生を取り巻く現状と施策の方向性（安全編、健康編）、重点事項ごとの国の具体的な取組みなどについて解説していきます。…

執筆：労働安全衛生総合研究所 安全研究領域特任研究員　高木 元也