【社労士が教える労災認定の境界線】第356回 無関係のクレーマーから襲われ負傷

2023.08.29 【安全スタッフ】
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

災害のあらまし

 当社の商品を購入した顧客の1人が、商品に満足せず、会社に何度も苦情の連絡を入れるなどクレーマー化していた。そんな折、仕事中に外出先でたまたま当該クレーマーに従業員Aが遭遇。Aは今回の件にまったく無関係であるにもかかわらず、当社の社員であることを知って激高したクレーマーがAに詰め寄り、突き倒されてケガをした。

判断

 外出先での当該従業員とは無関係の第三者の行為であるが、Aの被災が業務上の災害として判断された。

解説

 業務災害として認められるためには、「業務遂行性」と「業務起因性」を満たす必要がある。まず「業務遂行性」では、①事業主の支配下かつ管理下にあって業務に従事している場合、②事業主の支配下かつ管理下にあるが業務に従事していない場合、③事業主の支配下にありかつ管理下にあるが離れた場所で業務に従事している場合である。このうち③は、移動中や宿泊中など職務を具体的に実施していない間に事故が発生した場合に、業務遂行性が認められるかという点が問題となることがある。しかし、あくまで移動や宿泊を実施することになった理由が業務上の都合による以上、積極的に私的行為や恣意的行為に及んでいる場合を除き、広く業務遂行性が認められている。…

執筆:一般社団法人SRアップ21 高知会
こうち中央社労士事務所 所長 秋山 直也

この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら

安全スタッフ電子版へログイン

安全スタッフ電子版は安全スタッフ購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

2023年9月1日第2433号 掲載

あわせて読みたい

ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。