除染業者の6割違反 線量計未装着目立つ 福島労働局

2016.05.14 【安全スタッフ】

 福島労働局(島浦幸夫局長)は、東電福島第一原発の除染事業者に対する監督指導結果を発表した。労働基準関係法令違反があった事業者の割合は6割を超えている。事前調査や線量の測定、保護具の使用など安全衛生関係の違反は約900件と全体の56.4%を占めており、前年に比べて100件近い増加となっている。線量計の未装着や装着位置の間違いなど初歩的なミスが目立つ。

 平成27年1~12月の期間、除染作業を行う1299事業者に立入調査を実施したところ、839事業者(64.6%)で労働基準法、労働安全衛生法などの法令違反が発覚した。違反件数は1586件に上り、このうち安全衛生関係が895件(56.4%)にも上った。前年の799件から96件の増加となっており、とくに「作業の指揮者」「保護具の使用」「健康診断結果の報告」で増加率が高かった。「作業の指揮者」では3件から24件に急増している。

 内訳を多い順にみると、「事前調査」122件、「線量の測定」92件、「健康診断結果の報告」87件などとなっている。「線量の測定」では、「外部被ばく線量を測定するための線量計を装着せずに作業していた」「胸部に装着すべき線量計をズボンのポケットに入れていた」など、依然としてずさんな安全管理の事業者が横行している。そのほか、ドラグショベルなどの重機で、フレコンバックなどの荷をつっていた事例もみつかっている。

 今後も引き続き、廃炉作業および除染作業事業者に対する重点的な監督指導を行う方針だ。

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掲載 : 安全スタッフ 平成28年5月15日第2258号

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