労災かくしで6人送検 1・2次下請が共謀 加古川労基署

2014.12.22 【労働新聞】
  • TL
  • ツイート
  • シェア
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

  • コメント

労働者の相談から発覚

 兵庫・加古川労働基準監督署(田中隆一署長)は、労働者死傷病報告を速やかに提出しなかった1次下請の社員ら計6人を労働安全衛生法第100条(報告等)違反の容疑で神戸地検に書類送検した。労働者が工事現場内で右手靭帯を断裂し約8カ月間休業する労働災害が発生したものの、1・2次下請が共謀して隠ぺいしていた。同労基署管内の建設業では労災発生件数は減っているものの、重篤な災害や労災かくしに対しては厳しく対処する方針である。

 今回、労基署に遅滞なく死傷病報告を提出せず、いわゆる「労災かくし」の疑いで送検したのは、元請である岡本設計㈱(同県加古郡稲美町)の現場代理人と副社長、1次下請の㈲コレクト(同県加古川市)の労働者と同社経営陣の親族、2次下請の建築工房アドバンス(同県加古川市)の現場責任者、7次下請のKテック(同県姫路市播磨区)の個人事業主合わせて6人。

 同労基署の調べでは、平成25年7月に同県加古郡稲美町内の小学校改造工事現場で、7次下請の労働者が被災する労災が発生した際に、1次下請と2次下請の労働者が、元請が加入する労災保険を使わずに1次下請が加入する民間保険で治療費を補償するよう共謀した。1次下請の経営陣の親族は、労災かくしと知りながら民間保険の事務手続きを実行している。

 併せて、元請の現場代理人らは、死傷病報告の提出を下請に指示せず、労災かくしを黙認していた。7次下請の個人事業主は死傷病報告の提出義務があったもののそれを怠った。

 解体作業に従事していた被災者は、窓ガラスで右尺骨神経を断裂し、243日間休業した。その後の平成26年2月、同労基署に「民間保険は労災保険のように継続して出ないのではないか」と相談したことで労災かくしが発覚している。

 同労基署管内では、11月末現在で前年比29件増の569件の労災が発生し、死亡災害も4件から6件に増加している。建設業においては同2件減少の68件だが、死亡災害が0件から2件に増加した。「重大な労災が発生した場合や労災かくしが発覚した際は厳正に対応する」(同労基署)と話している。

平成26年12月22日第2998号3面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ