『持続可能な経営を実現する 未来へつなぐ賃金改善』の連載記事

2025.08.07 【労働新聞】
【持続可能な経営を実現する 未来へつなぐ賃金改善】第7回 初任給の高騰 等級別の引上げも 既存社員とバランス保つ/津留 慶幸

年齢給対応はシンプル  ここ数年の賃上げラッシュ以前から、新卒の採用競争は激化していた。コロナ禍でやや落ち込んだが、コロナ禍が明けて以降は再び激化している。そこに物価高対応の賃上げが重なり、新卒採用も中途採用も採用時の賃金(初任給)は上がり続けている。  既存の従業員の賃金も同じように引き上げることができれば良いが、できる企業は限られてい……[続きを読む]

2025.07.31 【労働新聞】
【持続可能な経営を実現する 未来へつなぐ賃金改善】第6回 人事制度の有無による違い 現行の賃金表と矛盾 一律定額ではない引上げ/津留 慶幸

統計で世間相場確認を  前回解説したとおり、人事制度が整備されていた方が賃金について従業員への説明が容易で、納得感を得やすい。また、経営的にも人件費増加の試算ができるため、先々の予測が立てられる。  しかし、人事制度や賃金制度が未整備の中小企業も多い。昇給が数年に1回というところもある。そういった企業でいざ賃上げを行おうとすると、何を手掛……[続きを読む]

2025.07.24 【労働新聞】
【持続可能な経営を実現する 未来へつなぐ賃金改善】第5回 人事制度の重要性 採用や定着に影響 中途人材は他社と比較も/津留 慶幸

従業員に思い伝わらず  第1回で述べたとおり、ここ数年の賃上げは防衛的賃上げであり、いつまで続けられるかは不透明である。とくに中小企業の多くは限界に近付いている。「無理して賃上げをしてなんとか乗り切る」状態が3年も続けば、さすがに将来を見越して構造的な改革について考えざるを得ない。  筆者は経営者が実にさまざまなことに思いを巡らせ、悩みな……[続きを読む]

2025.07.17 【労働新聞】
【持続可能な経営を実現する 未来へつなぐ賃金改善】第4回 引き上げるべき項目の選定 手当の新設も選択肢 対象を限定して支給可能/津留 慶幸

基本給は柔軟性を欠く  従業員に支払う金銭報酬には、大きく分けて、月例賃金、賞与、退職金の3つがある。さらに月例賃金は、基本給、手当、残業代などの割増賃金に区分できる。企業がどのような名称で支払っていようとも「お金はお金」であるが、このように項目が分かれているのは、目的が異なるからである。賃上げを行う場合は、その目的の違いを踏まえ、企業の……[続きを読む]

2025.07.10 【労働新聞】
【持続可能な経営を実現する 未来へつなぐ賃金改善】第3回 賃上げ原資の配分方法 定率は若年層不利に 優先したい属性へ投資も/津留 慶幸

一律か選択・集中方式か  賃上げは定期昇給とベースアップに区分され、従来のベアは全従業員一律の引上げが想定されていた。しかし、ベアが頻繁に行われていた時代から環境は変化している。本当に全従業員一律で良いのか、一律ではないとしたらどのような手法が効果的なのか、各社が自社なりの賃上げ・ベアを模索している。通常、一律でないとすると、優先すべき属……[続きを読む]

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