『裁判例が語る安全衛生最新事情』の連載記事

2025.06.26 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第467回 アクサ生命事件 残業による心身不調で慰謝料認める 神戸地裁令和2年6月10日判決 NEW

Ⅰ 事件の概要  被災者Xは、被告Y社の営業所の育成部長であり、営業所の社員採用や育成業務に従事してきた。Xは、育成を担当していた新入社員Hから、Xの指示に従って営業活動をしたのに叱責された、帰宅後の遅い時間に携帯電話で長時間活動報告を求められた、電車内で周囲に人がいるなかで大きな声で叱責されたという愁訴があり、出社しなくなって退職したこ……[続きを読む]

2025.06.10 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第466回 大和高田市事件 足の負担軽減せず安全配慮義務違反 奈良地裁令和4年7月15日判決

Ⅰ 事件の概要  原告Xは、一般職職員として昭和61年4月にY市に雇用されて業務に携わってきたが、平成9年5月に交通事故に遭い、右足関節捻挫、右大腿部打撲などの障害を負い、自賠責共済(自動車損害賠償責任共済)において右足関節機能障害により後遺障害等級12級12号の認定を受け、平成10年11月には、奈良県から右足関節機能障害5級の身体障害者……[続きを読む]

2025.05.27 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第465回 神戸市事件 睡眠薬使用の認識あるが受診させず 神戸地裁令和6年5月16日判決

事件の概要  被災者Aは、昭和55年生まれで、平成24年4月に被告Y市に採用された。平成31年4月1日、教育委員会事務局に配属となり、調整担当係長として、教育委員会会議、総合教育会議、スクールミーティング、防災などの業務を担当し、教育委員と教育委員会との連絡調整が業務の中心であった。  令和元年10月4日、市立小学校における職員間ハラスメ……[続きを読む]

2025.05.12 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第464回 宮崎交通事件 出張の負担軽減せず安全配慮義務違反 宮崎地裁令和6年5月15日判決

Ⅰ 事件の概要  亡A(死亡時37歳)は、自動車運送事業などを業とする被告Y社に雇用されたが、加工食品の販売などを目的とする会社B社に出向しており、そのB社の本部の営業部に所属して係長(アシスタントディレクター)として、ルート営業を担当していた。そこでは、取引先からの注文に応じて商品部門担当者が準備した商品を取引先に納入し、帰社後にはパソ……[続きを読む]

2025.04.25 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第463回 環境技術研究所事件 化学物質過敏症で企業責任認める 高松地裁令和5年3月24日判決

事件の概要  原告X(女性)は、大学の理学部化学科を卒業し、他の企業を経て、化学物質や有機溶剤の検査、屋内作業場の環境測定などを行う会社であるY社に勤務した。Xは当初はパートタイマーであったが、平成25年4月に正社員となり、本社1階にある分析室で薬品などの検査や屋内作業場の環境測定などの作業に従事したり、アスベストの分析作業も行うようにな……[続きを読む]

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