【人材獲得競争を勝ち抜く!! 外国人雇用の法律実務】第9回 受入れ後に起きやすいトラブル 高い解雇のハードル “雇止め”にも注意要する/片岡 邦弘
2025.05.29
【労働新聞】
認識の違いが原因に
外国人労働者の受入れが進むなか、就労開始後に生じる法的トラブルは多様化している。今回は技能実習制度や出入国管理及び難民認定法(入管法)に基づいて外国人を受け入れる場合の典型的な法律トラブルについて解説する。
技能実習生や特定技能などの在留資格で就労する外国人の場合、送出し機関などを通じて来日するケースが多く、すでに本国で「どのような仕事をする予定か」「給与はいくらか」といった説明を受けていることが通常だ。しかし、実際に日本企業が雇用を開始した後、「業務内容が思っていたものと違う」「契約時に聞いていた賃金と相違がある」などの認識の相違が起きることも多い。
こうした問題を防ぐためには、労働契約の締結段階で就業条件や仕事内容を文書で明示し、通訳などを用いて十分に説明することが不可欠だ。なお、技能実習制度においては技能実習生の言語での説明が、特定技能制度では十分に理解することができる言語での説明が求められている。
日本語が十分に通じない外国人労働者の場合、賃金計算や就業規則の解釈など、…
筆者:Linolaパートナーズ法律事務所 代表弁護士 片岡 邦弘
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令和7年6月2日第3499号11面 掲載