【ジョブ型人事のリアル 欧米諸国の実態は】第4回 求められる「専門性」 人事部門の役割は変わる/須田 敏子
2024.07.18
【労働新聞】
日本は経営戦略への関与度低い
人事に関する集権的意思決定は、日本型人事の特色である。これを示す国際比較データをクラネットサーベイから紹介する。同調査は32の国・地域を対象としており、本稿では、フランス、ドイツ、イギリス、ロシア、日本、アメリカ、台湾の7カ国を取り上げる。
「採用・選抜の決定者」と「賃金の決定者」をみると、日本だけが「人事部門が決定」との回答割合が高い(図表1~2)。諸外国は「ライン管理者が人事部門のサポートを受けて決定」と「人事部門がライン管理者のサポートを受けて決定」が多数を占めている。
次いで人事の戦略性について。「経営戦略に人事部門がかかわる時期」では、日本は「最初から」の回答割合が7カ国中最も低い39%であり、…
筆者:青山学院大学 国際マネジメント研究科 教授 須田 敏子
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令和6年7月22日第3458号13面 掲載