【主張】改正法へ助成金の活用を

2019.08.01 【社説】
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 来年4月から改正労働基準法の罰則付き時間外労働上限規制が中小企業に適用される。労働者に過労死ラインを超えるほどの時間外労働をさせている中小企業は少なくなく、改正法適用に向けて改善を始める必要がある。「働き方改革」が真に成功するか否かは、多数の中小企業に懸かっているのは明らかである。

 厚生労働省では、全ての労働基準監督署に労働時間相談・支援コーナーを設置したほか、特別支援チームが求めに応じて個別訪問を行うなど、中小企業をターゲットにした支援策に力を入れ始めた。なかでも、今年度約62億円の予算を用意した中小企業対象の「時間外労働等助成金」の積極活用を勧めたい。

 改正法によると、時間外労働は月45時間、年360時間を原則とし、臨時的で特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間(休日労働含む)を上限としなければならない。違反すると6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金となる。

 働き方改革の取組み方が分からない中小企業としては、労基署などから労働時間短縮と生産性向上に関する専門的なアドバイスを受けるよう推奨するが、罰則適用前の現時点では、同助成金の利用が合理的である。昨年度から予算をほぼ2倍に増額して企業からの支給申請に備えている。

 支給対象は、まさに月80時間を超える特別条項付き36協定を締結している中小企業である。同協定によって時間外労働の上限を月45時間、年360時間に設定すると最大150万円を支給。上限を月60時間に留めた場合でも同100万円を支給する。さらに、週休2日制を併せて導入するケースでは、週休の程度に応じて最大100万円を加算支給。勤務間インターバル制度の導入に対しても最大100万円を助成する。

 大手企業では、働き方改革が浸透・拡大している。中小企業が後れを取ったら人材獲得にマイナスの影響が生じかねない。この先しばらくは、厚労省が用意した各種支援策をうまく活用し、大手企業の働き方改革レベルに近付ける努力を惜しんではならない。

令和元年8月12日第3220号2面 掲載

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