安心して働ける職場実現/社会保険労務士事務所アベイユ 所長 二村 織江

2018.03.11 【社労士プラザ】

社会保険労務士事務所
アベイユ 所長
二村 織江 氏

 それはまだ資格を取る前。社労士事務所で事務員として働くようになり、たくさんの経営者の方の話を聞かせていただいた。大きな責任を負って社員さんのことに悩みながら一生懸命に仕事をされている様子を伺って、このような人たちの力になりたいと思った。労務管理の法律知識を生かして経営者の側に寄り添い、様ざまな人間模様に触れ、人の心の機微に触れる。その立ち位置で、良い会社、良い社会づくりの一翼を担えるとは、「社労士ってなんて良い仕事だろう」と思った。

 独立後、経営者と労働者、男性と女性、未婚者と既婚者、子供がいる人といない人など、自分が経験していない立場にいる人の気持ちは、実際にそうなってみないと分からないということを実感した。

 職場におけるトラブルについては、ある弁護士の方の労働紛争の本で読んだ言葉がとても腑に落ちた。「本当のトラブルの原因は、当事者である使用者と労働者がともにどのような約束をしたのか知らないこと、さらに内容の認識に食い違いがあることにある」。つい自分に都合良く考えてしまうものだが、だからこそ、どんな場面においても良い人間関係を築こうと思えば、コミュニケーションを通して互いの認識のギャップを埋め、理解し合おうとする努力が必要である。

 また、職場では、みんなが持てる能力を十分に発揮することが大切だが、それについては「人間の進化のプロセス」の考え方がとても役に立つ。人間や組織は、依存、自立、そして相互依存へと進化していくという。子供の頃は親に依存して生きているが、やがて成長し自立する。さらに、相互依存のステージへ進むことができれば、自分が持っている能力以上の豊かさを享受できる。人はそれぞれ違いがあるが、違いや強み弱みは価値や役割となり、違いから生じる問題や困難は成長や助け合いを生む。違いがあってこその仕事であり、職場だ。

 私は、社労士という仕事を通して、みんなが持てる能力を十分に発揮できるよう、誰もが安心して働くことができる場と、互いを尊重し合える職場風土を作るお手伝いができればと思っている。

 私の事務所でも働き方改革に取り組んでいる。スタッフの育児や病気治療との両立が可能なように休日を増やし、残業なしを宣言した。同時に業務の効率化や生産性の向上にも取り組んでいる。これからもスタッフみんなとコミュニケーションを取りながら良い仕事を続けられるよう、しっかりと進んでいきたい。

社会保険労務士事務所アベイユ 所長 二村 織江【大分】

【公式Webサイトはこちら】
http://www.abeille.biz/

掲載 : 労働新聞 平成30年3月12日第3152号10面

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