【今週の労務書】『これからの賃金』

2014.12.01 【書評】

属人的管理から脱却を

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 超党派議連が発足するほどに正規・非正規間の労働条件格差が深刻になった日本。新たな社会システムの構築を急げと説く著者が促すのは、日本的雇用慣行と男性稼ぎ主型家族が組み合わされた60年代型日本システムからの脱却で、属人的雇用管理からの転換、さらには範囲レート職務給とそれをより適切なものにする「同一価値労働同一賃金」理念の実践だとする。

 限られた時代に適合的だった制度の継続がいかに不合理かを解きほぐす辺りは説得的で読み応えがあるが、同システムの恩恵に浴する側の感覚からすれば敬遠されがちな主張にも映ろう。しかし、文字どおり「すべての労働者」にとって望ましいあり方としてこれ以外の選択肢はないと著者は断言。企業内労組の英断も促す内容だ。

(遠藤公嗣著、旬報社刊、TEL:03-3943-9911、本体1600円+税)

掲載 : 労働新聞 平成26年12月1日第2995号16面

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