【今週の労務書】『労働訴訟(企業訴訟実務問題シリーズ)』

2017.03.25 【書評】

固定残業代の注意点説く

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 ヤマト運輸㈱が巨額の未払い残業代を支払うと一般紙で報道され、にわかに注目を集める残業代未払い問題。未払賃金を発生させない実務上のポイントに言及する一方、訴訟に発展した場合を見越して最新の裁判所の考え方も記している。

 たとえば固定残業代制度については、制度が裁判において否定され、対応に苦慮する企業が多いと指摘する。企業側としては、給与規定や雇用契約書などへ、固定残業代に相当する労働時間や金額を記載すべきとした。

 さらに、平成24年の最高裁判決の補足意見を踏まえ、割増賃金の単価の計算方法を給与規定で定めたり、給与明細上に時間外労働時間を明記することが、制度の有効性を担保する要素となり得るとしている。

(荒井太一・安倍嘉一・小笠原匡隆・岡野智著、中央経済社刊、TEL:03-3293-3371、2500円+税)

掲載 : 労働新聞 平成29年3月20日第3105号16面

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