安全第一
2015.12.04
【労働用語集】
品質の向上や能率の向上などに重点を置くよりも、労働の安全化を優先的に考慮し、実行することをいいます。
「安全第一、品質第二、生産第三」なる語から出たものです。
1906年米国のU.S.Steel会社では労働災害が多発し、生産もまた思わしくない状態にありました。
社長のゲーリーは熱心なクリスチャンであったので人道的な見地から周囲の反対を押し切って当時の社是「品質第一、生産第二、安全第三」を変更して「安全第一、品質第二、生産第三」に改めました。
数年ならずして災害は著しく減少したが意外にも品質も生産も労せずして向上しました。
このことが米国内の評判となり「生産や品質を向上させるのに特別の努力は不要である。ただ安全をやっていれば、おのずと三者が満足すべき状態になる」「安全はpayする」といわれるに至りました。
わが国では大正6年に内田嘉吉、蒲生俊文両氏が「安全第一協会」を設立し、機関紙「安全第一」を発行したのを始めとします。