【安全衛生・お薦めの一冊】『職長・安全衛生責任者と事業主が現場ではたす事業者責任』

2023.11.28 【書評】
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4つの責任絵解きで明快に

 災害や事故が発生しないに越したことはないが、いざ発生した時に適切に対処できなければ、非常に厳しい責任とその追及が待っている。本書は、工事現場で重大な労働災害や第三者災害が発生した場合の職長・安全衛生責任者と事業主が負う刑事責任、行政責任、民事責任、社会的責任という4つの責任と、その対策を詳しく解説したもの。

 シビアなテーマであるが、本書では、フルカラーでページごとにイラストや図表をふんだんに取り入れることで、読者の理解を促している。送検事例もあり、手すりのない足場上で作業中に墜落、作業構台からブロックが落下、第三者が負傷など11例について、災害の状況、調査で判明したこと、送検理由、送検された者と違反条文、事業主と職長・安責者が心得るべきことを要点を絞ってまとめている。

 最近注目されている社会的責任も網羅しており、新人の職長・安責者教育に最適の一冊になっている。

(林 利成 著、労働新聞社 刊、TEL:03-5926-6888、B5判/160ページ、税込2200円)

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2023年12月1日第2439号 掲載
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