【道しるべ】「健康」意識 仕事現場での働かせ具合は?

2013.09.01 【社説】
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 9月から10月にかけて催される安全衛生関係の行事・特別運動を順に追ってみると〝健康に思いを巡らす秋〟の感が深まる。

 当月は全国労働衛生週間の準備期間であり、職場の健康診断実施強化月間、健康増進普及月間でもある。その間に心とからだの健康推進運動とか作業環境測定・評価推進運動が展開され、自殺予防週間(10日~16日)、環境衛生週間(24日~10月1日)も設定されている。10月に入っての7日間が全国労働衛生週間であるのは周知のとおりだが、この月は健康強調月間、体力づくり強調月間ともされている。

 キーワード頻出で、どこがどう違うのかと思わぬでもないが、それはともかく、企図するところは心身ともに健常であるか否かを顧みて真摯に考え、意識を新たにしてもらいたいということだろう。それを強く促す背景には、健診での有所見率、精神障害の労災認定、仕事がらみでの自殺などに現われたかんばしくない数値がある。

 その現況説明を全国労働衛生週間の実施要綱からピックアップすると、「一般定期健康診断の結果、何らかの所見を有する労働者の割合が平成24年は52.7%とほぼ前年並み……職場での健康リスクは依然として存在」、「我が国の自殺者は昨年、15年ぶりに3万人を下回ったが、約2500人が勤務問題を原因・動機の一つとして(自殺して)いる」、「メンタルヘルス上の理由により休業または退職する労働者がいる」、「精神障害等による労災認定件数が前年比約1.5倍となり過去最高を記録」となる。このほか化学物質や過重労働による健康障害が改めての課題として問題視され、改善へ向けた自主的・自律的な管理が求められている(ちなみに業務上疾病全般については被災者が横ばいとされているだけで、減少をアピールするような記述はない)。

 こうした労働衛生の実情に接すると、法令によって事業者に義務づけられている措置、あるいは障害の発現を未然に防ぐ取組み等々の徹底を迫るのはもとよりだが、その実施いかんにシビアな目を注ぐ職場労働者側の労働衛生意識の有り様も重要になってくるかと思う。健康問題に思いを巡らすといっても、自身の体調の良し悪しや私病の有無にだけ注意を傾けるのではなく、仕事の場に阻害要因がないかと思考の幅を広げ、職場の一員として順守・実行すべき事項があれば励行して怠らない――これも働く身の健康確保と維持には欠かせないはずである。「健康管理 進める 広げる 職場から」には、そういった意味もこめられているように思える。

平成25年9月1日第2193号 掲載

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