【道しるべ】 身体機能感覚 測ってみると予想外の結果!?

2013.09.15 【社説】
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 ヒューマンエラー防止を演題とする講演でのことである。話がエラー発生要因のひとつである身体機能低下に進んで一段落したとき、講師が気分転換にと会場の参加者にちょっとしたテストを試みた。普段はさして気にかけない自分の平衡感覚年齢が果たしていくつぐらいなものか、それを知ってもらおうというのが狙いだったようだ。

 テストされたのは「閉眼片足立ち」の持続時間。①まず平らな床面に両足で立ち、②次に両方の目を閉じ、③そのまま片足を(できれば太股が水平になるぐらい)にあげて片方の足だけで立ち続け、④(体がふらついてきて)あげた足が床面についてしまうまでの時間を測る、というものである。

 その判定基準だが、講師の説明では「立ちつづけられた時間が20秒以下だと平衡感覚年齢は約65歳。30秒は約55歳、45秒・約45歳、持続時間が90秒以上であれば20代前半」がおおよその目安なのだとか。

 その結果を見渡してみると、大半が初めての経験だったせいもあってか1分以上がんばれた人は二、三人。良くて30秒、ほとんどが20秒以内での着地だった。1回限りの測定をもって「高齢者並み」と即断するに及ばないのは勿論だが、ただ、こうした体験から、年齢感覚に比べ身体機能は意外と低いと痛感した人は結構いたのではないか。

 この手の、短時間のうちにできる測定はほかにも個人用・集団用別に多種類あって、各人の五感や運動機能のありようを知ってもらって不安全行動防止に役立てているケースが少なくない。たとえば建設現場で行われている「ライン歩行、利き目確認、音当て、伝達リレー、棒つかみ」などの運動は、体の動きの安定性や視覚、聴覚、記憶力、敏捷性をチェックする方法として何年も前から採り入れられている。また、そのどれもがゲーム的雰囲気のなかで進められ、作業員の興味を引いて楽しめるところがあるからお互いのコミュニケーションを促すきっかけにもなるとされている。

 個人差はあるものの、一般に視覚は40歳前後から、聴覚は60代前半から、平衡感覚は30代から急速に低下するといわれる。しかし、加齢による影響は見間違い、聞き違い、踏み外し、取り損ないといったミスを犯してからでないと自覚しにくい。体力・気力も同様かと思うが、それと気付くのがミスやエラーの後では取り返しがつかないことだってある。

 今年の9月16日には、自身の身体機能感覚に目を向け、前記のテストなどを試みながら〝警老〟意識の要否について考えてみてはどうか。

平成25年9月15日第2194号 掲載

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