【今週の労務書】『ストレスチェックを実施するなら、「診断書」を読み解く力をつけろ』

2015.11.16 【書評】

うつ状態は病名でない

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 精神科医であり、複数の企業で産業医も務める著者は、診断書の「うつ状態」という記載から、安易に「うつ病」と捉えるリスクに警鐘を鳴らす。

 医師にとっても1度や2度の診察で病名を付けるのは困難だし、実際には適応障がいやアスペルガー症候群の場合もある。

 誤った対応は職場にも本人にもマイナスになると繰り返し指摘し、本人の承諾を得て、主治医に簡易文書で問い合わせることを奨励する。

 たとえば紹介される事例の1つでは、新任係長が適応障がいの診断を受ける。会社から「適応できない人間」とのレッテルを貼られるのを恐れた彼は、診断書には病名を書かないでほしいと頼み込む……。産業医と主治医、双方の立場を知るゆえのアドバイスが心強い。

(夏目誠著、社会保険出版社刊、TEL:03-3291-9841、1300円+税)

掲載 : 労働新聞 平成27年11月16日第3041号16面

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