【今週の労務書】『生きる職場 小さなエビ工場の人を縛らない働き方』

2017.06.24 【書評】

「働き方」の再考を促す

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 家業の食品加工会社で工場長を務める著者が始めた「出退勤時間の完全自由化」「嫌いな作業をやらないシステム」は、品質と効率を上げ、離職率と人件費を下げることに成功し、多くのメディアで話題となった。本書にはその経緯が書かれている。

 主力が時給のパート社員で、少人数の職場であるなど、こうした制度を導入しやすい環境であるのも確かである。しかし重要なのは、導入に至るまでに著者がどのような経験をし、何を考えたのかを感じ取ることで、人の「本来あるべき働き方」に再考を促される点である。

 平易な文ながら「食べ物」を扱う企業としての矜持と、それを維持するための労働者の雇用について、著者の信念が伝わってくる一冊である。

(武藤北斗著、イースト・プレス刊、TEL:03-5213-4700、1500円+税)

掲載 : 労働新聞 平成29年6月19日第3117号16面

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