経営者の「ミカタ」として/社会保険労務士法人VANILLA SKY 松山オフィス 新木本 恵美

2019.09.08 【社労士プラザ】
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社会保険労務士法人VANILLA SKY 松山オフィス 新木本 恵美 氏

 2010年9月に社労士の登録をし、個人事業主から始めてもうすぐ丸9年を迎える。その間、たくさんの良いご縁をいただき、2年前に他支部で開業していた良き相棒との縁があり、共同代表として法人を設立した。現在は、支部を跨いで2カ所の事務所を構え、2人のスタッフを雇用し、4人で仕事をするまでに事務所を成長させることができた。

 その間、私の社労士としてのコンセプトは変わらない。それは、「あなたのミカタが仕事です」。社労士として開業する前に事業を起こした友人から、「経営者というのは孤独なんだよ」と言われたことがきっかけだ。「経営者の唯一のミカタになり、誰にも相談できないようなことも話せるような存在になりたい」という思いは、ずっと変わっていない。

 だが、今になって思うと、スタッフを雇うようになる前は、同じ経営者であるということで、その悩みを分かったつもりでいたが、「社会保険料の負担がつらい」、「最低賃金が上がるのが困る」、「人が来ない」、「子供の都合ですぐに休まれる」、そのような、人を雇うことで生まれる経営者の悩みを分かっているようで分かっていなかったと思う。

 先日、2019年度の最低賃金の改定額(時給)が全都道府県で出揃った。愛媛県は全地域における最低額と同額だった。それでも、決定した金額は790円。全国平均は900円台に達し、初めて東京都、神奈川県は1000円を超えた。これまで、幣法人の求人は、専門職の補助職なので最低賃金よりは少し高めにと、「時給800円~」で募集をかけてきた。ここにきて、「毎年最低賃金が上がって困る」という、経営者の悩みが他人事ではなくなった。次に求人を出すときの時給をどうするか。実に、悩ましいところである。今年は経営者と最低賃金の改定の話をするとき、「毎年最低賃金が上がって困る」という言葉に「ほんと困りますよね」と、心から同感できると思う。

 しかし実はまだ、うちのスタッフは子育て世代のパート勤務のみで、社会保険に加入しているスタッフはいない。そのため、スタッフが社会保険に加入した時の事業主負担分の保険料の重さをまだ知らない。この先、常勤スタッフを雇用するようになった時に初めて、社会保険料に関する経営者の悩みを本当に理解できるのではないかと思う。

 そのように、自分も同じ経営者として1つずつ経験と悩みを重ねることで、心から同感し、理解した上で、その悩みを解決する提案ができるようになれるのではないかと思う。 

 経営者の真の「ミカタ」になれるよう、これからも成長していきたい。 

社会保険労務士法人VANILLA SKY 松山オフィス 新木本 恵美【愛媛】

【公式webサイトはこちら】
https://vanilla-sky.jp/

令和元年9月9日第3224号10面 掲載

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