【主張】埼玉県職員の超残業実態に驚く

2012.11.19 【社説】
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 埼玉県で先月発覚した「公僕のカガミ」ともいえる刻苦勉励の県職員の勤務状況が、まだ燻っている。労働契約を締結した場合、民間社員にも誠実勤務義務・忠実勤務義務が発生する。いわんや公務員においては、厳守するのは当然のことである。

 先月26日開かれた県議会決算特別委員会で、爆弾報告が行われた。議員の質問に答えた人事課の弁によると、2011年度に1000時間以上の時間外労働を行った職員は20人もおり、最長では2017時間に達したという。この職員は、税務課に所属する四十歳代の男性主査で手に入れた残業代は740万円。同課の別の主査も1916時間の残業を行い、747万円を懐に入れている。人事課では、税務課でシステム変更という特別な事情があったため、と答えている。20人の内訳をみると、税務課6人に対し、財政課10人、そして当の人事課も4人いる。両者のいい訳は、季節的な業務の差が激しく、慢性的に残業が多い傾向にある、といけしゃあしゃあ的な回答で、開いたクチが塞がらないとはこのことだ。

 ちなみに県職員1人当たりの年間総実労働時間は、1874時間。税務課の2人はこれを上回る残業をしていたわけで、年間の総実労働時間は3000時間を優に超す。これで「過労死」が1人も出ていないとなると、まさにスーパーマンの集団ということになる。報告を聞いた上田知事の逆鱗に触れ、管理職の注意義務違反を厳しく問うというから、適正配置に大ナタが振るわれることになろう。

 公僕のカガミとは到底思えない醜態であり、まさしく反面教師だと思う。誠実・忠実に勤務していたか、県民は当然、白眼視しており、他の県職員への風当たりは強まろうが、内部告発もなかったというから、同情の余地はない。

 県民のうち、さらに気の毒なのはさいたま市の市民の方々。昨年度残業が1000時間を超えた市職員は、76人もいたというから、鉄面皮な公僕(とはとてもいえないが)排斥に住民税支払い拒否戦術で対抗しても批判されないだろう。民間企業に出向させて、鍛えてもらいたい。

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平成24年11月19日第2897号2面 掲載

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